230710 おかげさまで、無事に終演しました。大成功としておきましょう。自画自賛っぽいですが。
この団体ですが、コロナ直前に駆け込み公演した大田区主催の「こうもり」短縮版のあと、その時の主要構成メンバーが入念に検討を繰り返して結成した団体で、愚亭も立ち上がりにいろいろ意見を求められたこともあり、その後の活動を注視していました。
愚亭自身は別の合唱団の代表をやっていたこともあり、なんどか入団勧誘を受けていたのですが、そうこうするうちにコロナ期に入り、やっと昨年から本企画が始動したと聞いています。そして、今年の2月、特別団員枠の募集があったのを機に、入団することに。ご多分に漏れず、ここも男声層が極端に薄いこともあり、歓迎していただけました。この演目はもともと一度はかかわりたいと思っていたので、念願が叶った次第。
今回演出を担当された太田麻衣子さんを中心に諸々工夫されて、あちこち手を加えて台本が完成。主要オリジナル曲は可能な限り外すことなく、さらにシオンなる架空の人物設定も目を引くところです。代わりに、準主役に近いツェータやヴァランシエンヌ、カミーユなども登場しません。全体で75分ぐらいに圧縮してありますので、お手軽感はたっぷり。
指揮者の喜古恵理香さん、失礼ながら存在すら知りませんでした。まだお若いんですが、上にあるようにすでに随分ご活躍のようです。きびきびした指揮ぶりにすぐに好感しました。
ピアノ伴奏は愚亭が属する地元合唱団の伴奏もずーっとやっていただいている吉田貴至さんで、伴奏者というより、今回もプロデューサー的な存在だったようです。本番では例によって華麗な弾きっぷりで喝采を浴びていました。
さて、ダニロには吉田さんが以前から高く評価しているバリトンの小林啓倫さん、なんどか聞かせてもらったますが、今回久しぶりに彼の歌唱に接して、半端ない進化ぶり、まざまざ。
同じくハンナを演じたソプラノの宮地江奈さんも、これまでオペラ(ジャンニ・スキッキ)を含め3度ほど舞台を拝見していますが、こちらも、1年のハンガリー留学を経て、着実に上達していることを今回改めて実感した次第です。
脇役ながら光っていたシオンこと西山詩苑さん、2年前の夏のオペラガラ・コンサートでは助演として大田区アプリコホールの舞台でご一緒して、いずれ有名になる歌手だろうなと予感していましたが、まさか今回、同じ舞台に立てるとはラッキーなことでした。今回はダニロを呼び戻そうとのことで「君こそ我が心のすべて」を朗々と歌い上げ、ブラーヴぉを集めていました。
朝9時の出動から終演、撤収まで12時間、ホールで過ごしたことに。さすがに老躯には堪えました。冷えた白ワインを飲んで、すぐ就寝。長い、長〜い一日でした。