ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

まさか、コレが生で楽しめるとは!

231113 そう、まさかのIL DIVOの舞台を観に行けました。合唱友のお招きで。ありがたいことです!結成がほぼ20年前となる2004年秋、デビューはイギリスだったそうです。もちろんその後、人気急上昇で、来日公演も回を重ねています。愚亭も、当時から注目していたユニット。

やはりオペラ歌手たちがその声量でマイクを使って思いっきりハーモニーを作り出すスタイルはそれまでになかったことですから、ある種冒険だったはずで、プロデューサーのサイモン・コーウェルもここまで人気が出るとは予想してなかったと思われます。

スペイン、フランス、スイス、アメリカとそれぞれ国籍の違う若者(当時30歳前後かな)の組み合わせの妙、そして歌唱力はもとより、一人一人が鮮やかで対照的な個性を持っていたことも成功の主因だろうと考えます。

残念なことに、一昨年リーダー格だったスペイン出身のカルロスがコロナで亡くなるという、まさにIL DIVO存亡の危機でしたが、翌年、つまり2022年、カルロス追悼コンサートを世界各地で開催し、なんとか悲しみを残った3人が歌い継ぐことで乗り越えたようです。

カルロスの受け持っていた低音部はテキサス出身のアメリカ人スティーヴンが担当、その後、正メンバーとなりましたが、4ヶ国でなくなったのは、愚亭としてはちょっと残念かな。(どうせならスペインから出て欲しかったなぁ)

舞台は向かって左側奥にストリングス中心のオケ、右側にはギター(2)、シンセサイザー、そして一番上手側にはドラムズという陣形。ちなみにドラマー以外は全員日本人のようでした。

この音響が凄まじかった!なにせ左右に設置されている巨大スピーカー全開ですから、アップルウォッチがなんども警告を発するほど。「ただ今、90デシベルを超えています。この状態があと30分継続すると一時的に聴覚障害を引き起こす可能性があります!」と。

もう一つすごかったのが画面でも確認できる、主として白と青のレーザー光線(なのかな?)、これが威力を発揮してましたね。この超弩級の光線が客席にも巡ってくるのですが、まぶしい、まぶしい!

そして中央部から階段状へ2m以上ありそうな山台が組まれて、4人は上中下のレベルを巧みに利用しながら、ハンドマイクをあやつり絶唱すること、正味90分以上!休憩なし。途中、かぶりつきの熱狂ファンとの交流の時間を10分ほど。合唱友情報では、最前列周辺はなんと@¥120,000!!!スマホで動画も撮り放題、また終演と同時に花束やらお菓子やらその他、諸々の贈り物を彼らに手渡していました。

これらの熱狂ファンは、手に手にペンライトを振り、曲によっては5列目あたりまで立ってましたらから、そこから後ろの席はブラインド状態で、分が悪かったでしょう。その点、我々は2階席でしたので、距離はありましたが、ゆったりと楽しめました。高齢者にはこの方が楽でした。

自席から上方部を眺めるとこんな感じです。ほぼ満席となりました。

それにしても5,000席というコンサートホールは他に知りません。普門館(解体済み)、武道館、大阪城ホールなどはコンサート会場にもなりえますが、むしろ多目的ホールで、ここほどの装置は備えていないでしょう。

アンコールはTIME TO SAY GOOD-BYEを期待していましたが、各国語によるMY WAYでした。↑ごらんのように、舞台下両端にはスタッフがずーっと張り付いて、不足の事態に備えているのでしょうか。開演前に場内アヌウンスで撮影・録画・録音の注意が流れたようでしたが、かぶりつき客以外もスマホ撮影には鷹揚な対応でした。(珍しい!)そう言えば、彼ら自身も会場を背にして自撮りをしていた姿が愉快でした。

撤収時間を厳しく守るよう指示されていたのか、アンコール後、かぶりつきから差し入れが殺到、手慣れた手つきで次々に受け取り、持ちきれないと思う人から順に階段を駆け上がっていきます。

要領が悪いのか、あるいは全部受け取ってあげないとファンに申し訳ないと思ったのか、一人だけ取り残され、ほんとに抱えきれないほど大量に持って3人の後を追って上がっていく姿が可愛くもあり、気の毒でもありました。(笑)

大音響にさらされた聴覚を癒す意味で、終演後はしばし落ち着いた環境で若干の飲食と楽しんでから帰途に。