ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

初めて行った民家でのコンサート

240323 このトリオでの演奏会は回を重ねてすでに5回目ですが、実際に伺ったのは今回が初めてです。彼女たちにも初めてとなった会場だったようですが、大田区からだと結構遠いので、行こうかやめようか、かなり迷いました。池袋から西武線で二つ目ですから、所要時間は大したことはありませんでした。東長崎という駅は初めて下車しました。朝方降っていた氷雨(大袈裟でなく、ホント冷たかったです!)も、池袋あたりでは薄陽が差し始めていました。

工藤志州さんは、2018年夏、大田区アプリコホールでの「椿姫」でお世話になって以来、応援しています。今日は↑ご覧のようなラインナップでした。

愚亭には、やはり2部のレパートリーがより馴染みました。「砂に消えた涙」はミーナが歌ったカンツォーネUn buco nella sabbiaという原題で、もちろんリリースされた1964年当時から知っています。

しかし、志州さんが歌った二つ目のナポリ民謡「起こさないで」はNun me scetà(ヌン・メ・シェタ)というナポリ方言が原題で、不覚にもまったく知りませんでした。1930年製の民謡ですから、ま、知っている人はイタリア人でも少ないでしょう。

志州さんはやはりオペラ歌手ですから、こうした軽めのものより、最後に一人で歌ったカタラーニ(Catalani)作曲のオペラ「ワリー」(La Wally)からのアリア「さようなら、ふるさとの家よ」(Ebben, ne andrò lontana)の方が断然お上手です。

山越享子さんは、志州さんとは同期とか。こちらも大変お上手ですが、声の質からすると、オペラより歌曲や宗教歌の方がお得意という印象を受けました。とても伸びのある高音がきれいに出ていました。