240328 ハンガリー映画、(下の日本語のポスターには英語でThose who remainedとあります)1h28m 脚本・監督:カーロイ・ハイデュク
ハンガリー映画を見たのは・・・記憶にないのですが、多分、見たことはあるように思います。いずれにしても大変珍しいです。調べたら、今から8年前に見た「サウルの息子」という、やはりホロコーストを扱った悲惨な作品でした。
本作は、ホロコーストを辛くも逃げ延びることのできた16歳の少女と42歳の婦人科医の、心温まる交流を描いています。
二人ともそうした共通点があることから、単に診察を受けた娘と診察した医者という立場を超えて、次第に心を通わせ、やがて・・・という、概ね、先が読める展開です。しかし暗い話ですから、見続けるか冒頭部分でためらいました。
ですが、結局、最後まで視聴して正解でした。良作です。主人公のクララを演じる女優の演技が特に素晴らしかった!なんとなく太々しい感じで登場し、ラストはまるで別人の如く輝いて見えました。
また、彼女を支える側となった医者のアルドの淡々とした演技にも大いに好感しました。割とクセのある表情で、一つ間違えば悪人にもなり得るのですが、そこも却ってよかったと思います。