ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「暗殺の森」@AmazonPrime

240323 IL CONFORMISTA(体制順応者)イタリア 1h53m 1970 監督:ベルナルド・ベルトルッチ

↑どうですか、この退廃感たっぷりなシーンは!主役のジャン=ルイ・トランティニャンはもちろん、この伊仏の二人の女優、ステファニア・サンドレッリドミニク・サンダの組み合わせはサイコーと思いました。リアルタイムで見ていますが、今から54年も前の作品で、その後、テレビでも見て覚えがないので、忘れていた場面が多かったです。

最も鮮明に覚えていたのは冒頭のシーン、小雨の中、主人公がホテルから出てくるところです。今は美術館になっていますが、当時はホテルだったオルセーです。Palais d'Orsayと言いまして、愚亭がパリの事業所に赴任したのが1971年でしたので、黒く煤けた大きな古めかしいホテルとして健在でした。日本人団体も結構利用していました。その後、まもなくホテルは閉館となり、長い時を経て、美術館に生まれ変わったのは周知の通りです。

時代は、ムッソリーニヒットラーが台頭した1938年。幼少時に受けた性的虐待がトラウマとなった男、マルチェッロは新妻ジュリアをともなって、パリに滞在しています。目的は反体制派のクアドリ教授を標的にしたある計画に加担するためです。マルチェッロは、ひとかどの人物になろうと、これまでの不遇な人生を振り払うかのような突飛な行動に出たようです。

全編イタリア語ですが、舞台はほとんどがパリを中心としたフランスですから、フランス語も時折聞かれます。ちなみに主役3人の内、イタリア人はサンドレッリさんだけです。トランティニャンのイタリア語は完璧、サンダのイタリア語もフランス語訛りですが、見事なもんです。

ベルトルッチの撮り方は、さすがと思わせる名場面だらけで、うなります。特に上のポスターのダンスホールのシーンはベルトルッチ節全開でしょうか。