ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

美術

ある絵画倶楽部作品展へ

160317 兄が所属する絵画倶楽部作品展が銀座で開かれ、姉と共に覗いてきた。 今回、兄の作品は1点のみ。 「古典機整備のボランティア」F8号 生涯ヒコーキ野郎の面目躍如の作品。 ⬇︎講師のお一人、田巻先生から神妙に講評を聞く兄。縦横斜めの線が、画面に適…

「 フェルメールとレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」@森アーツセンターギャラリー

160308 フェルメールは何度も日本に来ているが、はて、この作品は来日経験があるのか。メトロポリタン美術館所蔵であるから、1985年頃、そこでは見ているはず。36,7点しか残っていない作品群の中でも、特に優れた作品に入る一点だろう。 今回は、5時頃に入館…

「愉快な若冲・めでたい大観」@山種美術館

160209 久しぶりにおカミさんと山種美術館へ。以前は恵比寿駅から歩いていたのだが、やはりだんだん億劫になって、駅前から1番のバスで二つ目、広尾高校前で下車。ちょっとしたことだが、歳をとるというのは、こういうところに現れる。 若冲と大観という、…

HI君の個展へ

151217 建築家のHI君は、中高時代の仲間の一人。仕事の傍ら描き貯めた作品群を個展で公開してくれたので、新宿まで。これがまた、これ以上分かり難いところがないほどの立地。新宿高島屋から新宿高校へ至る途中の路地裏にひっそりと佇む建物の2階。 内部は…

川端龍子生誕130年特別展」@川端龍子記念館(南馬込)

151208 我が家から歩ける距離にある記念館。だいぶ以前に来ているが、久しぶりの再訪。 左手奥には、アトリエと住居の一部を公開している。 見えにくいので、以下に一部拡大版 もともとは洋画家を目指し、たまたまボストン美術館で日本画を見て、洋画から転…

「安藤赴美子&笛田博昭ジョイント・リサイタル」

151122 今、日本のオペラ界を牽引していると言っていい、最も旬なお二人によるジョイント・リサイタル。フランコ酒井さんの企画だ。 前半はプッチーニ、ビゼーと、やや軽めの演目。一転、後半はヴェルディ、ジョルダーノ中心とした重めの曲を並べてある。 笛…

「プラド美術館展」@三菱一号館美術館(ブロガー内覧会)

151112 抽選の結果、幸運にも内覧会に招待された。これは懇切な解説が聞けて、条件付きながら、写真撮影も許可されるという特典が嬉しい限り。 プラドの至宝が102点もここに結集、しかも選りすぐりの名品ばかり。確かに小品が多数を占めるものの、館長や学芸…

「風景画の誕生」@ザ・ミュージアム(渋谷Bunkamura)

151110 ウィーンにある美術史美術館所蔵の風景画70点を展示しているユニークな展覧会。人類史上、初めて風景画と呼ばれる作品を世に出したのは1515年頃のヨアヒム・パティニールとされている。それまでは人物画だったということか。その人物が画面上で小さ…

「ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち展」@パナソニック汐留美術館へ

151109 先日紹介した本展へ行った。 展示作品は70点ほどだから、ゆっくりと見て回って所要ちょうど1時間。また、平日の午後だったので、カミさんとのんびりと楽しませてもらった。 ゴーギャンとその仲間のエミール・ベルナールらが唱える”総合主義”という…

船友の個展へ

151104 船友と言っても、ラオス号ではなく、欧州からの帰国で利用したベトナム号の方の船友。当時、彼女は女子美の先生をしてらした。50年を超える付き合いになる。 いかにも女性らしい作品が多いが、すでに80を超えて、少しだけ作風が微妙に変化してい…

「ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち展」@パナソニック汐留美術館

151025 さすが芸術の秋にふさわしく、さまざまな展覧会が次々に開催されているが、間もなくゴーギャンとポン=タヴァンの仲間による展覧会が開催されることになり、美術愛好家には嬉しい限りだ。 開催概要は、上のチラシに描かれている通りだが、会期は今月…

「もうひとつの輝き 最後の印象派 1900-20′s Paris カリエール、アマン=ジャン、ル・シダネル…」

151013 長ったらしいが、うまく女性客を惹きつけるタイトルをつけたものだ。確かにこの時代の画家たちにはそれほど光が当てられているわけではないし、日本でもそれほど知られていない連中だろう。 彼らは自分たちも印象派に属すると思っていたかどうかは、…

「水美会」(小学館アカデミー)

150930 兄(元ANA勤務、飛行機一筋の人生)が属する絵画クラブの展覧会が有楽町で開かれていたので、姉と覗いてきた。 交通会館ビルの地下にあるエメラルドルームという会場、人の出入りの多いところで、美術愛好家が入ってくることが、これまでの会場より多…

「笹倉鉄平展」@東京大丸

150929 以前から気になっていた笹倉鉄平の作品展。うっかりしていたら最終日になってしまって、慌てて大丸まで出かけた。 上記副題の通り、フィレンツェ及び周辺のトスカーナの風景を捉えた作品が全体の2/3、残りは京都などの情景を写した作品。油彩画の原画…

「オスカー・ニーマイヤー展」@東京都現代美術館(清澄白河)

150819 第3水曜日の特典を利用して、今日は初めての東京都現代美術館まで脚を延ばした。我が家の最寄駅から清澄白河まで、ずーっと都営で行けるので、シニアパスを使えば言わば、無料。入場料も無料なので、まずは快適に過ごせる、筈なのだが、この美術館、…

世界絵画大賞展へ

150813 世界絵画大賞とは、また大きく出たもんだが、画材屋の世界堂が主催する絵画展のこと。応募要項は以下のようなものである。 かつての職場仲間、KK君が見事入選を果たしたので、彼の作品を鑑賞しに出かけた次第。 これは、荒川の旧岩淵水門を描いた作品…

「河鍋暁斎と、その弟子コンドル」展@三菱一号館美術館

150724 この稀代の天才絵師は、暁斎よりやはり元の名前の狂斎の方が似合う異彩ぶりを放った絵師。詳細→画鬼暁斎 本人は狩野派の流れを組む、ごく正当な絵師と任じていたようだが、何を描かせてもとにかく上手すぎ。却ってこれが世の中が彼を正当に見ることが…

「花燃ゆ」展@江戸東京博物館

150715 高齢者無料日を利用して両国まで。以前、同じくNHK大河ドラマ「八重の桜」の時も同じような企画があり、見に行った記憶がある。こういう歴史上の人物にスポットを当てるのは、比較的企画が立てやすいように思える。 主人公、杉文と兄寅次郎を中心にし…

「フランス絵画の贈り物」@泉屋博古館分館

150624 六本木一丁目、スェーデン大使館のトイ面に位置する小粋な美術館は、メトロの駅から素晴らしいアクセスを設けていて、自然に入口まで運ばれてしまう。 ⬆︎オシャレなエントランス付近 この美術館、余り知られていないので、HPの紹介欄から抜粋を拝借し…

鳥獣戯画展で180分待ちを体験

150529 こんな体験は二度とごめんだ。上野のトーハク平成館で開催中の鳥獣戯画展、正式名称は、特別展「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」といい、鳥獣戯画は、数ある展示品のほんの一部であることが分かる。とは言え、会場に足を運ぶ人の大半、と言うかほとん…

「松園と華麗なる女性画家たち」@山種美術館

150526 午後から俄然暑くなってきたので、恵比寿駅から初めてバスを利用した。 上村松園の作品を中心に同時代活躍した女流画家たちを一堂に集めた、割に珍しい展覧会。何人かの作品を見ても、やはり松園の作品が際立っていた印象派拭えない。画面全体から匂…

大英博物館展 100のモノが語る世界の歴史

150520 実に700万点を所蔵する世界屈指の博物館だから、そこから小指の爪の先以下の100点を選び出すのは大変な作業だったことだろう。しかも太古から現代まで、世界中が舞台であるから、まるで雲をつかむような話だ。 確かに一つずつが物凄く貴重で、かつ背…

「マグリット展」@国立新美術館

150518 この美術館では、ただいま、「ルーブル展」と併催という贅沢ぶり。余裕があれば、両方へと思っていたが、その前に、先日招待券をもらった「太平洋展」を覗いたら、今日は「国際博物館の日」だから、誰でも無料とか。 そんな日があるとは知らなかった…

「ダブル・インパクト」明治ニッポンの美@東京芸大美術館

150515 会期が残り少なくなって慌てて仕事前に上野へ。 何がダブル・インパクトなのかは、⬆︎の公式HP上の解説で明らか。確かに、突如流入し始めた西洋文明にたまげた当時の日本人だが、同時に来日した西洋人たちも、未開・野蛮と思っていた日本と日本人の質…

「三軌展」@国立新美術館と「ラオス会」

150514 今年もこの時期が巡ってきて、時の経過の早さを改めて痛感。三軌会は昭和24年に東京で立ち上げた美術家集団。現在、会員800名ほど。ラオス会(昭和39年、フランス船「ラオス号」でまるひと月かけて、ヨーロッパへ向かった船友たちの会)会員である…

これでボッティチェッリ展と言えるのか。

150511 ボッティチェッリの名前につられてこの美術展を見ると、かなりがっかりすることになる。確かに、正式名称は「ボッティチェッリとルネッサンス」であり、副題も「フィレンツェの富と美」となってはいるが、なんとなく釈然としないまま、会場を後にした…

「ユトリロとヴァラドン 母と子の物語」@損保ジャパン日本興亜美術館

150421 シュザンヌ・ヴァラドン生誕150年記念という副題のあるこの美術展、なかなか珍しい視点で楽しめる。母と息子が二人とも名の知れた画家になったというのも、他の事例を知らない。全部で80点弱が展示されている。 ⬆︎ロートレックが描いたヴァラドン …

アート・ギャラリーめぐり

150416 銀座1丁目辺りから京橋、日本橋にかけて画廊が密集していることは知っていたが、こんな企画があることは知らなかった。50年前の船友で結成している「ラオス会」の長老格、Mさんは元古美術商ゆえ、美術・骨董に詳しいこと!そのMさんに誘われて、午…

法隆寺宝物館@トーハク

150414 「インドの仏」展の後、せっかくだから、表慶館の裏手にある法隆寺宝物館へ。 ここも実は恥ずかしながら来たことがなかった。前面に小さな池を配置、周辺の樹木が水面に写り見事な雰囲気を造っている。設計は谷口吉生である。ニューヨーク近代美術館…

「インドの仏」展@表慶館(トーハク)

150414 アジア有数のコルカタ(旧カルカッタ)の博物館所蔵の作品展。全部で91点の展示。 構成は、 第1章 仏像誕生以前 第2章 釈迦の生涯 第3章 仏の姿 第4章 さまざまな菩薩と神 第5章 ストゥーパと仏 第6章 密教の世界 第7章 経典の世界 となって…