140804
数年前のアイルランド旅行の旅仲間のお一人、MKさんのご主人が出演されるというので、うだる中、俳優座へ。全部で100人入るかどうかの5階にある稽古場が会場。⬇マーカーでピンクになっているところが、その神山 寛氏出演の演目。
朗読劇は滅多に行くことはないが、単に朗読だけでなく、振りも、コスチュームもつけて、そして神山氏のようにセリフを覚えて演技される人たちの方が多いから、結構迫真の舞台になっていて、期待以上の素晴らしさだった。
神山氏は最初の演目では幣原喜重郎に扮し、付け髭と和服がよく似合って、写真で見る実物の幣原よりずっと品のいい幣原像が。終戦後、天皇から組閣の大命が下り、マッカーサーと憲法素案を巡って、しっかりとしたやりとりの場面なども再現されて、興味が尽きるなかった。
次の、慰安婦を扱った演目では、一転して中国大陸で悪業の限りを尽くし、沖縄に転戦してからは逆に米軍に蹂躙される元帝国軍人に扮して大熱演。余りに真に迫った語り口で、実際にこの人の体験談だったのでは、と勘違いされるほど。失礼ながら、齢、すでに80を越えてらっしゃるようだから、今回のような長いセリフを覚えることは、いかにプロとは言え、相当ハードだったことと思われる。おつかれさまでした!