220727 BROADCHURCH 英 2シーズン、全16話
副題に「秘密に包まれた町」と。これはイギリス南部にあるごくありふれた町の一つ。ただし、この名前は架空です。でも、特徴的な断崖が出てくるので、どの町かはイングランド南部の人間にはすぐ想像がつくでしょう。”広い教会”とはなにやら暗示的ですが、教会と牧師の関与は確かに出てきます。
町中が顔見知りのような小さな町での出来事です。ある日、海岸で少年の遺体が発見されます。誰がどういう目的で少年を殺害したのか、地元警察が必死の捜査を展開します。すぐに犯人は割れると警察も町の住人も考えていたのですが、さにあらず。事件は混迷の度合いを深めます。
んで、まあよくある話ですが、犯人は身近なところにということになっていきますが、動機がはなはだ不鮮明です。シーズン1は結構、ハラハラドキドキのうちに進み、見終わるまで大した時間を要しません。
ところが、シーズン2になると、少々内容が複雑、というか、別の事件の登場人物の相関関係がなかなかすっきり頭に入らず、正直、中弛み感は否めません。でも、裁判シーンは緊張の連続で、ここは名優、なんとシャーロット・ランプリングさんが検事役で登場しますから、画面の引き締まり感がハンパないです。
全体に、配役が素晴らしいです。中でも刑事役のデイヴィッド・テナントという男優、私は知りませんが、かなり特徴的な性格俳優とでも言うのでしょうか。存在感たっぷり。また休暇帰りから署に戻ってすぐに刑事(Detective Inspector)に昇進するはずだった部長刑事(Detective Sergent)エリー・ミラーにはオリヴィア・コールマン!さすがにうまいです。
それと、カメラワークが冴えていて、画面に独特の緊張感を生んでいるのも、見応えたっぷりにつながっていると感じました。秀作です。