ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「椿姫」@加賀町ホール

220728

この団体の公演は、以前からかなり行っています。どういうわけか牛込界隈のホールを使うことが多く、今回もまた牛込でした。ただ、私にとっては初めてのホールです。

加賀町ホールのアプローチ

住宅街にあるちょっと洒落た雰囲気のホールです。席数は最大でも200には行かないようです。天井がやや低いので、今回のような大物歌手が歌うと声が響きすぎると感じました。ちょっともったいない印象です。前から3列目だったせいかも知れませんが、最前列に座っていた6~8歳の少女が、ヴィオレッタの最高音になると耳を塞いでいました。

主役のお二人は同門(大学が)ということもあり、共演する機会が多く、毎回、息もぴったりです。高橋絵理さんはデビュー当時から熱心に聴きに行っていましたので、上手くなっていく過程が分かっていて、毎回それを確認するのを楽しみにしています。

それぞれの演者の力量については、主宰者の首藤さんが上の「公演に寄せて」に詳しく書かれているので、改めてここに記すのは省きます。構成・演出の大澤恒夫さん、舞台上でも大活躍でしたが、面白い舞台にしてくれています。途中の寸劇も大いに楽しめました。名手、浅野菜生子さんの伴奏もさすがの一言です。

高橋絵理さん、大熱演で、精力を使い果たしたという感じでカーテンコールに臨んでいます。出ずっぱりで、衣装も、白⇨ワインカラー⇨エンジの花柄⇨黒の夜会服⇨白と、着替えだけでも大変だったことでしょう。メイクもその都度変えていますからね。

納得の「演劇融合型オペラ」でした。右端の「男」は歌手ではなく俳優。舞台回し役で、妙に存在感がありました。

寸劇風に加えた演目は、大澤恒夫さんと里中トヨコさんで「ドン・ジョヴァンニ」からLa ci darem la manoを日本語で、そして、下村雅人さんはナポリ民謡 Dicitencello vuieを熱唱されました。