ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「天国と地獄」@日生劇場

2211224 原題は下のチラシにORFPHÉE AUX ENFERSとあるように、「地獄のオルフェ」が正しい訳となります。日本語上演ですが、字幕も出してくれて、これはありがたいです。

ウーン、これは実に壮大なるばかばかしさでした。そして、実に楽しかった。ま、オッフェンバックが作ったもんですからね、楽しまなきゃ損ですって。その意味でも前から2列目で見られたのはラッキーでした。

歌手も含め、乗った演者が実にうまい、誰もが芸達者。舞台装置も楽しいし、コスチュームも照明もなにもかもが高レベルで、さすが二期会!って思っちゃいましたね。

お茶目なマエストロ原田も、最初は少しだけ緊張気味の表情でしたが、すぐにノリノリでしたね。ま、鵜山演出の勝利でもあるんでしょうか。

相当以前から何十回も聞いているダチョンこと高田正人さん、向いていますね、こういう役どころは。もうピッタシ!あまり聞いていない杉浦隆大さんも役にはまってました。あのデブっぷりが効いてました。

女声陣、富平安希子さんを筆頭に、神々たちも全員見せ場をうまく作って、輝いていましたねぇ。笑っているうちに、2時間があっという間でした。また見たくなりました。やはりこれがオペレッタの魅力ですよねぇ。楽しくなきゃ、オペレッタではないと。その通りです。

終演近く、例の「カステラ一番、電話は二番・・・」が始まると、斜め前のおっさん、それまで居眠りしていたのが、急に手拍子を始め、のりのりで、思わず笑いましたねぇ。それぐらいインパクトが強いということです。

一つだけ。ジュピターの出ている場面で、モーツァルト交響曲41番の触りを突如オケが演奏し始め、マエストロは曲名を書いたボードを上げていましたが、これが少々、長すぎて、若干興がが覚めましたね。こういうのは、サラッとやってこその効果で、長すぎはもったいないです。