250922 久しく足が遠のいていた美術館、行き始めると立て続けに。やはり”芸術の秋”かな?なーんてね。(笑)
先日、行こうとして、西洋美術館に入ってしまったんで、今日は快適な日和でもあり、また上野まで。今回も電車の中で入場券をスマホで買っておいたら、入場券売場は長蛇の列。11時頃だったのですが、入口付近、結構ジグザグに並んでいました。それでも15分ほどで中へ。
ゴッホ、もうどんだけ観ましたかねぇ。ヨーロッパに10年近くいたんで、観る機会、圧倒的に多かったですねぇ。それでも、まだこういう企画があるとつい来てしまいます。やはり好きなんです、ゴッホ。美術館のHPからの抜粋は、
〇みどころ
1. ファン・ゴッホ家のコレクションに焦点を当てた日本初の展覧会
ファン・ゴッホ家に受け継がれた作品を中心に、75点をご紹介。出品作品や会場内の映像をとおして、弟テオ、その妻ヨー、ふたりの息子フィンセント・ウィレムが果たした役割を知ることができます。
2.30点以上のファン・ゴッホ作品で初期から晩年までの画業をたどる
オランダから、パリ、南仏アルル、サン=レミ、パリ近郊のオーヴェール=シュル=オワーズと、拠点とした地をたどりながら、ファン・ゴッホの画業の変遷をたどることができます。
3.ファン・ゴッホが集めた作品や、初来日となるファン・ゴッホの手紙4通を展示
先輩画家アントン・ファン・ラッパルトに宛てたオランダ時代の手紙4通を展示。ファン・ゴッホの手紙が展示されることはめったになく、今回の出品は極めて貴重な機会となります。
ということですが、展示点数、数えたら、ゴッホの絵画は全部で32点、そのうち、28点が油彩画です。他は資料類、同時代に活躍した他の画家の作品、彼が影響を受けた、逆に与えた画家の作品群という構成です。
油彩画はほとんどがヴァン・ゴッホ美術館(アムステルダム)所蔵のものなんで、そこに行ったことのない愚亭が初見の作品が結構ありました。
入口付近に展示されていた作品がこれ。他人が描いたゴッホで、写実的なので、多分、相当本物に近いという気がします。自画像に比べ、と言ってもすごい数ではありますが、豊かな頭髪が多少違う印象が。
これは代表作の一つでしょう。ジャポニズムの影響大ですね。
モンマルトル、当時はまだこうした鄙びた感じだったようです。尤も、今でもこの辺りは葡萄栽培したりしていますね。風車も一つがムーラン・ド・ラ・ガレットに観光用に残されています。
歌声酒場「ラパン・アジル」のある界隈でしょうか。
オリーブのようにふしくれだって捻じ曲がった木はゴッホの画風にぴったり。
オーベール・シュル・オワーズに移ってから描いた作品のようです。それまでの作品と比べると、淡白な印象です。
今回は書簡の実物が展示されていて、これらがかなり貴重なものでした。小さくて良くわからなかったんですが、フランス語かオランダ語か。弟宛はほとんどフランス語ですが、これはファン・ラッパルト宛だから、オランダ語でしょう。
出口手前にこういうコーナーが設置されていて、これが素晴らしかったのは、解像度の高さもありますが、選んだ作品群もよかったのです。
特にテオのところに子供(ウィレム・フィンセント・ゴッホと命名)が生まれたのを祝って描いた「花咲くアーモンドの枝」ですが、他に終宴の地、オーベール・シュル・オワーズの麦畑、そこへ黒いカラスが群れをなして飛ぶ映像が重なり、思わず引き込まれました。