ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

初春を第九で祝う

1801016 団員の声がけだけで立ち上げたという、珍しい形で立ち上げた新進のオーケストラ、その名もオルケストル・デ・ベル(Orchestre des Belles)!そう、あの「美女と野獣」の美女がBelleであるから、美女管とでも呼べば面白いのだが、略称はベルオケらしい。新年早々、その記念すべき第1回のコンサートの舞台に乗れたのは嬉しい限り。

とは言え、合唱団員募集を偶然知って主催者に電話した昨年10月中旬時点では、バスパートはまだゼロ人と判明!それでも会場がしばしば聴きに言っているミューザ川崎であることと、ソリスト4人中3人の方々を以前から存じ上げているという理由で、申し込むことに。

いずれ増えるものと思って、初回の合唱練習に臨んだら、バスは自分一人だけという状況で、さすがにやや不安を感じたのは事実。その後、回を重ねる(と言ってもオケ合わせを含めて全部で7回というのは、かなり異例で、初心者には相当ハードだった筈)ごとに、数人ずつ増えていき、一安心。

さらに、最終段階で二つの合唱団から大量参加があり、エキストラ参加の芸大生も加え、最終的に145人ぐらいまでに膨れ上がるという展開にはびっくりだ。

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オケの方も寄せ集めだけに、最初の頃は素人の耳にもわかるほど音が不揃いで、これまた不安材料だった(えらそうな物言い、お許しあれ)が、蓋を開けてみれば、見事な演奏ぶりで、終演するやいなや、2階席最前列あたりから大きなブラーヴォ!!が飛んで、思わず笑みがこぼれる。

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水戸マエストロはまだ20代という新進気鋭ぶり。打ち上げで話をきいたが、尊敬する指揮者はクラディオ・アッバード(1933-2014)だそうで、周囲演奏家を巻き込んで鼓舞し続けるスタイルに共感したとおっしゃる。われわれ素人に対しても、とても丁寧でわかりやすい指導ぶりには好感がもてた。

合唱指導の演奏先生にも、大変優しく接していただき丁寧な指導を受けたことに感謝したい。個人的には自分の母校(中・高)で、30年も教鞭を取られていたことを偶然知って、一層親しみが湧いた次第。今回は、最後の最後まで熱心な指導がつづき、とりわけドイツ語の発音にこだわって、口語体の発音を強調されていた。舞台からお姿が近くに見えていたのは心強かった。

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ソリスト陣がまた大変豪華なメンバーで、しかもご覧のとおりの美男美女ぶり!こんな布陣で一緒に歌える幸せを噛み締めながら、またマエストロが笑顔を絶やすことなく振ってくださるので、こちらもいつの間にか笑顔になっており、今回7回目の第九だが、これは初めてのことだった。

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本番前、ゲネプロステマネがソリストの位置を確認中。自分の位置はコンバス6番の真後ろで、ちょうど首の先端部分の渦巻きが目の前30cmぐらいに来るようなかっこうとなり、こんなに視界が制限されて歌うのは正直苦痛だった。会場に来ていた歌仲間や家族からも、顔がほとんど見えなかったと。2本の”首”の隙間からマエストロをかろうじて捉えながら歌う羽目となったが、これもいい経験。

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午後7時、いよいよ出陣。ソプラノ団員の声援を受けながら一足先に舞台裏へ。

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昨年秋、地元合唱団の定期演奏会で出演したアプリコ大ホールに比べて、やはりこうしたスペースが贅沢に取ってあるのは羨ましい。

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調理まで出来そうな設備も。

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終演後の打ち上げで、マエストロからご挨拶とオケ、合唱団への労いの言葉をいただいた。

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ソリストたちからも一人ずつご挨拶が。みなさん、さすがに慣れてらっしゃる。

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ソプラノ、鷲尾麻衣さんと、メゾソプラノ鳥木弥生さん。豪華なツーショット!

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左はテノール城 宏憲さん、そして向かって右側の美女たちは主催者(代表・インスペクターおよびコンサートマネジャー)。

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