170501 自分が所属する大田区内の合唱団に、時折応援に来られるMさんが正団員の合唱団の20周年記念公演を聞きに、浅草のミレニアムホールへ。途中、昼食のため寄り道して、開演10分前に着いたら、すでにほぼ満員。
そして、間もなく開演。するとチェリストだけが登場、センター位置で、一人チューニングを始めると、左右からバラバラと合唱団員が登場、なかなか立ち位置が定まらず、その後も、一人二人と遅れて登場する団員たちも。不思議な登場シーンだが、これもあえてこうしたユルめの演出にしていることが徐々に分かってきた。
合唱団にしては、妙な名前だ。ポトフはフランスの定番の家庭料理。煮込み料理の一種。「色んな素材をじっくり煮込んで、暖かい音楽を!」という意味合いの命名というから、素晴らしいネーミングと言っていい。
指導者のこの田中 宏という方の型破りの創作性とリーダーシップに若手中心の団員がしっかり応えて、ここまでついてきたのだろう。同じ合唱をやっている身にはあまりにも羨ましい存在である。今日の演奏会は、みんなでアイディアを出し合ったとは言え、やはりこの方の企画力・構成力、そして指揮、進行と、見事な手腕に負うところ、極めて大と見た。
全部で38曲というのに、我が目を疑った。もちろん2、3部はメドレー形式でどんどん進行するのだが、それぞれに様々工夫が凝らされていて、笑いと感動(実際、不覚にも三度ほどウルウルしてしまった)で場内はたっぷり包まれた。なまじのプロの合唱団も顔負けの演奏会だった。
また一部の宗教曲主体の演奏はじっくりとホール全体を包み込む優しさに溢れ、とりわけ「ラシーヌ雅歌」では、過去この団に所属していた人たちも皆舞台に上がり、それは素晴らしいハーモニーを奏で、これは、もう是非とも我が団でもレパートリーに加えたいと思った次第。
曲目毎の解説を時代の流れと共に、田中氏が何も見ずにさりげなくするのだが、長すぎず、端折らず、心地よいリズムで、その巧みさには脱帽である。
この後も続くが、省略。
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