190116 友人に誘われてN響を聴きに行った。
そう言えばサントリーホールも久しぶりだが、なんかやはりここの雰囲気は落ち着くなぁ。今日は中央列のほぼど真ん中に。
ペレアスは、いかにもフォーレらしい作品。どこか宗教的な印象を与える箇所が出て来る。
ブリテンのシンプル・シンフォニーはタイトル通り、シンプルそのもの。弦楽だけで奏でられ、多少眠気も催させてくれる。サミュエル・バーバーの「弦楽のためのアダージョ」を彷彿とさせる、いい曲である。
シエラザードはこれまでなんども聴いているけど、これほど難しい曲だとは、初めて知らされたような気がする。それをさすがN響と思わせる見事なテクニックで弾ききり、あまりの上手さには脱帽!N響って、やはり独特のサウンドを創り出しているんだということ、再認識。プレイヤーが全員名手揃いだし、中でも管の巧さは圧倒的である。中盤、こ難しくも速いパッセージが繰り返し登場するが、これを木管・金管が苦もなく演奏していくさまには、思わずゾクゾクしてしまった。
独奏ヴァイオリン、篠崎史紀は只者じゃない。演奏後、マエストロがなんど握手を求めたことか!
ハープの出番がことさら多い夕べで、若い早川りさこもなんどもソヒエフから拍手を贈られて、照れ臭そうだった。
下手奥に陣取った打楽器奏者の若い女性、ずーっとスタンバイしていたが、最終楽章でやおら立ち上がると手にはタンバリン。その前になんども手元に置いた濡れタオルに指を滑らせ、準備万端。そしておもむろにタンバリンを鳴らし始めると、なんとさまざまな技を次々に繰り出し、P席最前列の女性客など、ずーっとこの奏者を最後まで見っぱなしだったほど。(プログラムの載っていた楽団員名簿で見ると、どうやら黒田英実という方らしい)
#4 文中敬称略