ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

コバケン第九本番@サントリーホール、無事終了

221218

当初予定されていたメゾの中島郁子さん、体調不良で谷口さんに交代しました。ともあれ、4人とも、すばらしいソリスト陣でした。若い頃から、この方々、なんども聴いていますが今日もそれぞれ進化が見られて感動しました。

コバケンさん、現在82歳で、オケ合わせの時に、櫻子夫人が挨拶された中に、「コバケンが第九を振るのは今回を含めてあと10回です。ほんとに!ですから、みなさんはその1回分を今回演奏されるのです。そういう思いでお願いします!」と。

それにしても119名も擁する大編成オケです。特にコンバス7本、フルート、ホルン、トロンボーンの7管にも驚きました。滅多に見ない威容です。目の前のコンバス陣、ダブルフーガの時はバスの旋律を弾いてくれる心強い”仲間”でもあります。

上の解説にも書いてあるように、このうちの何人かの方々はなんらかの障害をお持ちで、カーテンコールで、そのことにコバケンさんは触れて、その方々を敢えて立たせて喝采を浴びさせていました。中でも、首席でフルートを吹いた方が強く印象に残りました。それにしても、素晴らしい社会支援活動をしてらっしゃるなあと感嘆した次第です。

コンミス瀬崎明日香さん、すごい弾きっぷりでした。弓の置き方がはんぱないというか、力強く、それが弦楽奏者全体に伝播しているような空気でした。アップボウイングの反動で身体をそり返らせ、とくにヴァイオリン群をねめまわすような素ぶりで、すごい迫力でした。

ヴィジュアル的にも目立つ存在でした。

練習時点では、全員ではなかったのですが、まさか本番舞台に110名も乗ったのは意外でした。愚亭は8月、真夏の第九で参加させてもらった歌劇派の一員として今回参加させてもらいました。第九はすでに15回ほど歌っていますが、今回ほど刺激の強かった経験はありませんでした。

それにしてもこの合唱団名はやはりちょっと恥ずかしい!

P席、前から2列目右端でした。

ゲネプロ、開始です。オケメンバーは全員、この黒いTシャツで演奏しました。
可愛く洒落たデザインです。

カーテンコールの最後、客席に向けて団員が手を振ってお別れしました。


2階席からうちの合唱団員が撮影してくれました。ちょっと遠すぎて、識別不能なのが残念です。ごらんのように、この時期としては大胆かも知れませんが、最前列までチケット販売したようです。

どうでもよいことですが、ここの天井は9個ほど透明なアクリル反響板が釣ってあります。これとよく似たデザインの天井のあったミューザ川崎は例の3.11で崩落してまる2年改装工事に要したのですが、サントリーはよく無事だったものです。

P席中央にソリストが陣取っています。彼らは3楽章後に入場したのですが、普段はそこで拍手が起こるのですが、今回はそれはなし。なんとなく物足りなく感じました。尤も、ちょうどその時にコンミスが立ち上がってチューニングを始めたので、聴衆も拍手のタイミングを失ったのかも知れません。

終演と同時に大喝采が。それと今や普通の光景になったかも知れませんがBRAVOと書かれたバナーを聴衆が出してくれたのですが、その数がはんぱなく、それがちょっと感動的でした。

それにしても、カーテンコールが長かった!奏者ごと、楽器パートごと、ソリスト、合唱もパートごとに立たされ、深々と礼をし、それも何度か繰り返しましたからねぇ。9時25分終演だったようですが、楽屋にもどったのは9時40分!ホールを出たのが9:50で、45分の新橋行きの都バスにはあと一歩で間に合わず。この日は午前中、うちの合唱団の練習がありましたので、さすがに老いの身には堪えました。でも、帰宅して飲んだビールの美味しかったこと!