200622
最終日の最終演目はベートーベンの第九から第4楽章。これをなんと100人によるリモート演奏というから、コロナ禍でないととても思いつかないとんでもない演奏会である。しかも演奏家たちは国内だけでなく、遠くヨーロッパからも参加しており、場所も時間もばらばらの100演奏家の演奏シーンの映像・音響を一つに忠実にまとめるということは、想像をはるかに超える高い技術を求められるはずで、興味しんしんで画面を見守った。
当然ながら、このフィナーレだけは生配信は無理であり、予めヴィデオに収録したものを配信したのだが、その出来栄えたるや、驚嘆の一言。画像も音もまったくずれることもなく、同じ時空での演奏とまったく異なることがなく、なぜこんなことが可能なのか、素人には到底理解不能。
普段はバロック音楽を中心に演奏しているバッハ・コレギウム・ジャパンのメンバーたちが第九を演奏すること自体、かなり珍しいことと思う。しかも古楽器中心であることも、興味をさらに倍加させた。
今なら、アーカイブでも楽しめるので、聞き漏らした方はぜひトライしてもらいたい。⬇︎
なお、演奏前に行われた中心メンバー3人(鈴木雅明、鈴木優人、森下唯)によるトークがまた実に楽しく、また興味深いものであったことも付け加えておきたい。(なんで、この人たち、こんなに喋りがうまいのか、それにも驚かされた)
(文中敬称略)