ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「弁護士ビリー・マクブライド」@Amazon Prime

230726 GOLIATH  2016-2022  米 TVドラマシリーズ 4シリーズ、全32話、企画・製作・脚本:デイヴィド・ケリー、監督:ローレンス・トリリング(1部は主演のビリー・ボブ・ソーントンも)

好きな俳優が主演するドラマなので、批評をチェックして見ることに。1話が1時間弱なのも見やすい要素の一つです。ビリー・ボブ・ソーントンて(67)は、米長編TVドラマ「ファーゴ」の印象が強いですけど、いろんな役を使い分けのできる、まぁ器用な俳優ですが、暗い印象のある、いわゆる性格俳優に分類されるんでしょうかね。

脚本や監督経験もあるし、音楽活動もするという多彩な経歴で、そのことが本作でもうまく生かされているように思えます。

舞台は主にサンタ・モニカとサン・フランシスコ、時代は現代です。主人公のビリーが敏腕の弁護士として鳴らしたのも過去の話、今はぐだぐだと昼日中から酒ばっかのんで、食べることにはほとんど興味がなく、タバコもすぱすぱで、実に不健康に日々です。髪はボサボサ、無精髭、やせぎすで、見るからに貧相です。

やはりやり手の弁護士の女房(マリア・ベロ)とは離婚、間に二十歳過ぎの一人娘(ダイアナ・ホッパー)がいますが、父親との距離の取り方に悩んでます。ある日、ビリーの優秀さに目をつけた弁護士パティーニーナ・アリアンダ)に半ば強引に誘われ、ある事件に関わることに。

シリーズ4まで、4つの大きな事件に関与、いずれも勝訴、しかし、2度も命を落としかけるという際どいものでした。

脇役には、デニス・クエイド、ボー・ブリッジズ、ウィリアム・ハート(撮影中にどんどん病状が進み、シリーズ4が彼の最後の出演作)、ブルース・ダーン、J.K.シモンズ、などの大物やグレアム・グリーン(「ダンス・ウィズ・ウルヴスジョエル・オスメント(「シックス・センス」の子役)などが出ているのも本作の見どころでしょうか。

言わずもがなですが、原題のGOLIATH、日本語ではゴリアテ旧約聖書に登場するペリシテ人の巨人兵士、これを投石器で倒したのが羊飼いデイビッド。このしょぼくれた老人が次々に巨大企業を相手に堂々たる勝利を収めたことに由来するわけですが、邦題は成功例の一つ。