ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

ブレイキング・バッド@Netflix

211206 BREAKING BAD(道を踏み外すという意味とか)評判がいいので、少し古いドラマですが、見初めて大正解!実によくできていて、どのエピソードもまったく飽きることはありませんでした。5シーズン、全62話。ヴィンス・ギリガンが作って、2008年から2013年まで全米で放映され、大人気を博したそうです。

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アメリカの著名映画人たちだけでなく、我が国でもたけし村上春樹らもがこぞって絶賛し、中には是非出演させてほしいと言って来た某有名俳優もいたとか。無名の役者にこだわったギリガンに丁重に断られたそうですから、絶賛というのは誇張ではなかったのでしょう。

上のチラシにもありますが、タイトルに出てくるスタッフ・キャストの固有名詞は、元素記号に当てはまる部分だけ緑色を変えるなど、そこだけでも実におしゃれでシュールでした。

無名とは言え、主役のブライアン・クランストンは結構な大スターです。その演技をかのアンソニー・ホプキンスなど、生涯見た演技で最高だったと手離しだったそうです。もちろん愚亭も名前も顔も知ってはいましたが、それほど話題作にも出ていないし、出ていても脇役が多く、このシリーズの主役が間違いなく彼の代表作と言えるでしょうか。

チップス先生がスカーフェイスに大変身という風にも書かれていますが、まあ確かに、凡庸な高校教師がふとしたことから、麻薬製造に手を染めて、まさに道を踏み外してどんどん回を追うごとに凶悪になっていきます。同じ俳優が演じているのかと思うほど、なにもかも変わっていくんです。この辺り、やはりすっごい役者なんだな、と思わざるを得ません。

家庭ではいい父親であり亭主であり、親戚付き合いも、近所付き合いも理想的なのに、なんで、どうしてこんなにって思うほどです。人間の中に潜むワルの部分って、分からないもんです、誰にでもあるのかと思ってみたり・・・。

でも、やはり後味はかなり悪いですねぇ。残された家族のことが気にならない人はいないでしょうよ、きっと。