ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

2016-01-01から1年間の記事一覧

二期会オペラ研修所コンサートを聴きに

161117 毎年恒例のコンサート。今年も、研修所を出た頼もしき将来の大器がつぎつぎに熱唱を繰り広げ、随所で熱い声援が飛び交い、たっぷり楽しませてもらった。 <第1部> 1. ドニゼッティ作曲 『ドン・パスクァーレ』より 「準備は出来たわ」 ノリーナ:小…

「白狐」@豊洲文化センター

161115 珍しいオペラを見た。岡倉天心がこういうものを残していたとは、まったく知らなかった。それを美しい旋律をふんだんに盛り込んだオペラにまで仕上げてしまった平井秀明もすばらしい。 今回は、所属する合唱団の女性団員が数名、それと合唱指導をお願…

「誰のせいでもない」

161115 原題:EVERTHING WILL BE FINE(このまま訳したら、ボリウッドになってしまいそうだから、この邦題の付け方は見事)独・加・仏・瑞・諾合作 2015作品 121分 監督は「パリ、テキサス」、「ベルリン・天使の詩」のドイツ人、ヴィム・ヴェンダース。これ…

「ジュリエッタ」

161114 原題:Julieta (スペイン語だとフリエタと発音。邦題は、イタリア語Giuliettaの発音になっている。)スペイン 99分 脚本・監督:ペドロ・アルモドバル、製作:アグスティン・アルモドバル(ペドロの弟) アルモドバル、3年ぶりの登場。女性主役のヒ…

大田区ハイドン室内管弦楽団の演奏会へ

161113 何度目だろうか、時間がある限り、このアマオケのコンサートには行っている。なにせ、ご招待いただき、しかも会場が徒歩圏内だからね。 もう何度も聞いているこのソリスト、メモにある通り、わが町、大田区の出身。今日も滑らかな弾きっぷりにうっと…

紙絵展を見に

161113 地元の合唱団の仲間で、趣味で紙絵をやっている女性から、一度見に来てほしいと誘われていた。会場が我が家から徒歩10分ぐらい、小春日和の今日、会場を覗いてみた。 初めて見るが、実にこれがまた精妙なる世界で、驚いた。色のついた和紙を好きな…

「後宮からの逃走」@日生劇場

161112 劇場でこの作品を観るのは、実はこれが初めて。最後のメデタシメデタシの場面、そして2幕のコンスタンツェの超絶技巧を駆使した長い長いアリア「どんな拷問が私を待っていようと」は、1984年、封切りと同時に家族で観て、その後なんども見ている映画…

「インフェルノ」

161109 原題もINFERNO(イタリア語で地獄のこと)米 121分 原作:ダン・ブラウン、製作・監督:ロン・ハワード、「ダ・ヴィンチ・コード」、「天使と悪魔」に続く三部作の最後の作品。いずれも大学教授ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)が主役で、謎解…

「われらが背きし者」

161108 原題:OUR KIND OF TRAITOR 2016 英仏合作 108分 原作・製作総指揮:ジョン・ル・カレ(85歳)監督:スザンナ・ホワイト(ナニーマクフィーと空飛ぶ子ブタ 2010以外、劇場版の作品なし) 平凡な文学部の大学教授(ユアン・マクレガー)が妻(ナオミ・…

オーケストラーダ第12回演奏会@アプリコ大ホール

161106 合唱練習を終え、団員たちと蒲田駅近くの中華でランチを取った後、アプリコへ。開場時間ちょっと前に行ったら、20人ほどの列。そばに列の整理をしている小柄な男性。どっかで見たことあるなあと思っていたら、幕が上がると、颯爽と燕尾服で舞台に登…

ラフマニノフ2番を2曲@ミューザ川崎

161105 横浜シティーフィルハーモニック第63回定期演奏会に行った。申し込み制で、無料となるから、これまでもよく聞きに行っている楽団。 ピアノ協奏曲の方はあまりにも有名。今日は1階前から5列目やや左寄りで、ピアニストから至近距離。なかなかお上…

ミューザ川崎&東京交響楽団名曲全集 第122回

161103 好きな演目の組み合わせで、すぐチケットを入手。今日は器楽演奏なので、あえて平土間、左セクションの6列目。 シモーネ・ヤングはシドニー生まれの55歳、一方のアリサ・ワイラースタインはアメリカ、ロチェスター生まれの34歳。マエストロも独…

護国寺のおでん屋さん

161102 6年前にモロッコへツアーで行った際に気の合った仲間で、年2回ほど都内の食べ歩きをしている。今回も最年少のNさんに会場選定をお願いしたところ、護国寺駅至近のおでんやさんに。 なかなか予約が取れないほどの繁盛店、それもそのはず、メニューが…

「手紙は憶えている」

161101 原題:REMEMBER(単純明快!)ドイツ・カナダ合作 95分 監督:アトム・エゴヤン(エジプト出身のアルメニア系カナダ人、「白い沈黙」2014) ディメンシア(認知症)に冒された古い友人(?)を、緻密な計算の下、車椅子で動きが取れない自分に代わっ…

大田区の合唱祭に

161030 今年2度目の合唱祭に参加。5月はフォーレのレクイエムから2曲歌ったが、今回は日本の歌を2曲。出場した合唱団は全部で52団体と、改めて区内の合唱団の多さに驚く。下のプログラム抜粋にも見えているが、中には我々合唱団の2団体前に見えている…

マイスタージンガーを聞きにアプリコ大ホールへ

161029 マイスタージンガーと言っても、二期会所属歌手男女8人で結成しているユニットの名前。2000年発足というから、16年もこの名前で演奏活動をしていることになる。メンバーはなんども入れ替わっている。自分が聞いたのは、多分6,7回で、ミューザ川崎…

久しぶりのバローロ

161027 麻生十番在住の学友と、近所のイタリアンへ。二人とも酒量も落ちたし、食べる方もそれなりということで、それなら、少しはいいワインでも頼もうということで、オーダーしたのがこれ。 フォンターナフレッダ社のバローロ 2011年もの。市価約¥3,800。レ…

「奇蹟がくれた数式」

161026 原題:THE MAN WHO KNEW INFINITY(無限大を知っていた男)英国 108分 脚本・監督:マシュー・ブラウン(監督2作目) 実話をもとにした作品。時代は1914年だから、第1次大戦直前の話。 英国統治下にあったインド、それも貧しい南部のマドラスにいた…

「人間の値打ち」

161025 原題:IL CAPITALE UMANO(そのまま) 伊仏合作 2013年(!!!)作品。(今頃!?ま、見れないよりはいいけど) あまり期待していなかったが、意外に面白く見た。キャスト・スタッフ陣で知っているのは、ヴァレーリア・ブルーニ・テデスキだけ。パオロ・…

「超絶のカンパネラ」青柳晋ピアノ・リサイタル@ミューザ川崎

161023 会場はほぼ満員。演奏者の右45度上から見下ろす2階席から、若き天才ピアニストの輝かしい音を堪能。どれも凄まじいばかりに超絶技巧を駆使した演奏だが、中でもハンガリー狂詩曲2番には参りました。 以下のアンコール曲も、超絶技巧を要する難曲 …

「拝啓 ルノワール先生〜梅原龍三郎に息づく師の教え〜」展@三菱一号館美術館

161020 ブロガー特別内覧会に参加した。 まさに豪華絢爛と呼ぶにふさわしい作風で知られる梅原龍三郎(1888-1986)といえば、即座にルノワール(1841-1919)が想起されるほど、日本人画家の中では圧倒的に関係が深い。それもそのはず、ルノワールからじかに手ほ…

「淵に立つ」

161020 日仏合作 119分 映画祭出品を想定しているから、ちゃんとHARMONIUMというタイトルも付けている。間違いなく佳作だ。いかにもフランス人が好むタイプで、カンヌで「ある視点」部門審査員賞受賞も宜なるかなだ。愚亭にとっては「ほとりの朔子」以来、2…

「ゴッホとゴーギャン展」@東京都美術館(上野)

161019 高齢者無料日を利用して、日が傾き始めた頃、上野の森へ。 詳細は→ゴッホとゴーギャン展 日本人が好きな印象派画家の中でもとりわけ好きなのがこの二人というのが定説。従って、繰り返し彼らの展覧会が開かれている。 今回展示の66展のうち、50展…

「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」

161019 原題:GENIUS (この邦題、感心しない。そもそも覚えにくいし・・・かと言って原題のままでも具合悪いし、やはりタイトルの付け方は実に悩ましい。モロに興行成績に関係してくるだけに。)104分、英国映画 監督のマイケル・グランデージは舞台人で、…

「椿姫」@The Station Studio Hatagaya

161016 最近、コンサートホール不足で、上演する側は、あちこち会場探しに大わらわだろう。そんな中、幡ヶ谷駅に接続する商業施設内の小さなホールで本格的なオペラの公演が行われた。収容客数は40前後だろうか。狭い上に天井は低く、しかもかなりの変形と…

「人魚姫」YNOオペラシリーズ Vol.4

161015 だいぶ以前から応援しているソプラノ高橋絵理さん出演とあって、楽しみにしていた公演。 YNOとは、検索しても説明が見当たらないが、作曲家の山田 香さんの頭文字とNEW OPERAということだろうと想像する。気鋭の作曲家とお見受けするが、近年意欲的に…

寂しいお会式

161012 今年も恒例の池上本門寺のお会式を迎えた。中日の12日には、数々の万灯が池上通りを笛や太鼓の音と共に賑やかに練り歩くのだが、年々その数が減っているようで、寂しい限りだ。 以前は我がマンションが建つ堤方橋から遥か彼方、見えないような距離…

「るつぼ」@シアターコクーン(渋谷)

161013 久しぶりに芝居を見た。おなじみアーサー・ミラーの戯曲。原作というより、出演者で選んだ。狙いは黒木 華。前から10列目の中央で、位置どりは問題なし。ただ、昨夜は眠りが浅く、睡魔に襲われたのには閉口。 ご覧の通りの布陣で、まあ豪華と言って…

「ジェイソン・ボーン」

161011 原題もJason Bourne 米 123分 原作:ロバート・ラドラム 脚・監:ポール・グリーングラス(シリーズ、2、3作、「スプレマシー」、「アルティメイタム」を担当している)本作がシリーズ5作目で、初めて副題が取れて、単に主人公の名前だけに。何か…

二期会オペラ講座 「トスカ」〜力強き女性の系譜〜 @伝承ホール(渋谷)

161008 毎度楽しませてもらっているこのシリーズ、もう何年もほぼ欠かさず聞きに行っていて、毎回何か新しい発見があるので、やめるわけには行かない。二期会が来春予定している本公演「トスカ」に照準をわせた企画だが、本公演に出演するのは城宏憲さん(カ…