ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

市ヶ谷の教会での演奏会へ

250514

かなり前から存じ上げているテノールです。

すでに17回目のリサイタルということですから、大したものです。

この方、典型的なテノーレ・リリコ・レッジェーロですから、第1部のような多少軽めの曲に彼らしさが見られます。他にオペレッタには向いている声質でしょうか。でも、第2部のラ・ボエームのロドルフォも、彼向きな役柄でしょう。またドニゼッティの「愛の妙薬」のネモリーノや、同じくドニゼッティの「連隊の娘」のトニオもはまり役でしょうか。

一方、ゲスト出演された宮地江奈さんは、最近、メキメキ頭角を表している新進のソプラノです。今宵は出番が少ないのが心残りではありました。前半は貧しいお針子の粗末な衣装、アンコールでは「椿姫」から乾杯の歌を歌われたので、一転、まばゆいばかりの真紅の衣装で、あでやかに登場されました。

お客様、お見送りのお二人を。

ちなみに、アンコールで歌われたのは他にビゼー作曲「真珠採り」から「耳に残るは君の歌声」、ナポリ民謡から「泣かないお前」(Tu, ca nun chiagne)でした。

小さいながらも品のいい演奏会でした。