ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

AGORA 第12回演奏会@世田谷区民会館(せたがやイーグレットホール)

250719 あまり聞くことの少ない「天地創造」を聞きに行きました。

愚亭が参加している地元の合唱団の一人が参加するというので、昨秋、完全建替が終わったイーグレットホールまで電車を乗り継いで参りました。

以前の世田谷区役所と区民ホールは、えらく老朽化が進行していて、文化都市を自負する世田谷区としては、かなりみっともないことになってました。これでやっと汚名は雪げたことでしょう。

ただ、収容力にはやや不満が残ります。今回の様に舞台を手前に広げた仕様だと900席あまりですから、他の区の施設と比べると規模的にはやや見劣りがします。今日は、およそ7割がた埋まったように見えました。

さて、この曲、大昔に一度だけ聞いたことがありますが、まあ、今回が初めてのようなものです。オラトリオといえば、どちらかと言えば重厚な作品がメインですし、これも題材が題材ですから、壮大なものには違いありません。

でも、そこはハイドン、結構、明るく軽快な場面もすくなくなく、特に3部など、親しみやすいメロディーが随所に。合唱パートとソリスト・パートの組み合わせ方が絶妙という印象でした。

プログラムにも書かれてなかったんで???だったのは、1&2部のガブリエルが本宮廉子さんではなかったこと。3部のエヴァだけを歌われたのは、事情があったのでしょうが、残念という他、ありませんでした。清らかで大変美しい響きのお声だけに。

代役の方、急な登板で大変だったでしょうが、いかんせん声質も歌いっぷりも、本宮さん並みとはならなかったように、私には感じられました。

テノール谷口洋さんもバリトン春日保人さんも宗教曲にはとりわけ秀でた才能の持ち主だけにたっぷり歌唱を楽しませてもらいました。オケも合唱も、入念に練習を重ねられたことがよく分かりました。

終演後、合唱友(ソプラノ)が出てくるのを待って記念撮影などしてから松陰神社に向かったのですが、乗り切れないほどの混み具合。無理もないです、世田谷線は2両編成の小さな車両ですから。そこから環七を横切ってわずかに二駅、あっという間に三軒茶屋

蛇足ですが、愚亭は実家が世田谷の弦巻でしたから、中高と当時の玉電で通っていました。かろうじて、世田谷線として片側の三軒茶屋ー下高井戸だけがこうして生き延びていて、乗るたびに郷愁を感じます。