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ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「リトル・ボーイ」

160830 原題もLittle Boy 墨・米合作 106分 製作・脚本・監督:アレハンドロ・モンテヴェルデ(メキシコ人、39歳、長編は2作目というから驚く) 時間調整で見ることにした作品だが、なかなかの佳作で、得した気分だ。リトル・ボーイと聞いて、真っ先に連…

「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」

160829 原題:LES HÉRITIERS 仏 105分 2014年の作品を、日本では今頃公開。監督:マリー=カスティーユ・マンション=シャール(どうでもいいが、ちょっと長すぎないかね)脚本は劇中、マリック役を演じたアハメッド・ドラメが監督と一緒に書いた。 実話によ…

栄光のランナー/1936 ベルリン

160826 原題:RACE 米 134分 監督:スティーブン・ホプキンス(そこそこ撮っているが、目立った作品はない) 気がつけば、とてつもない大舞台に立ってしまった自分。米陸上界のため、黒人の地位向上のため、そして何より家族と自分のために、誰よりも早く走…

「ストリート・オーケストラ」

160824 原題:TUDO QUE APRENDEMOS JUNTOS 監督:セルジオ・マシャード これも実話ベースの作品。極度のあがり症のため、実力はあるのに、肝心のところで、それを発揮できない。それでも生きていくために、弦楽仲間が紹介してくれたある高校の音楽教師をやる…

「ニュースの真相」

160810 原題:TRUTH (原作はTruth and Duty) 豪米合作、125分 脚・監:ジェームズ・ヴァンダービルト(これまで脚本は何作も書いているが、監督としては第1作)これも実話をもとに作られた作品。「スポットライト」にかなり共通する内容。 "真実?"が権力…

「トランボ ハリウッドから最も嫌われた男」

160804 原題:TRUMBO 監督:ジェイ・ローチ(TV向け作品が多く、日本公開作品では目立ったものはない) 天賦の才能を持ちながら、自らの思想信条ゆえ、それを十分発揮する機会を封じられ、家族を養うために、やむなく他人の名前や偽名で数々のヒット作を世に…

「シン・ゴジラ」

160802 製作・脚本・監督:庵野秀明 120分 そもそも庵野秀明にもエヴァンゲリオンにも興味がないし、ゴジラファンでもない。それに予告編を散々見せられて、いい加減うんざりしていた。それでも観に行った理由は一つ。それは本作では、ゴジラが我が家の目の…

「ミモザの島に消えた母」

160726 原題:Boomerang 仏 108分 脚本(共同)・監督:フランソワ・ファヴラ 記憶も定かでない幼い頃に、事故で溺死したと聞かされていた母は、どこでどんな風に亡くなったのか、ずーっと心に引っかかるものを感じながら過ごした30年。妻子とも離別し、仕…

「生きうつしのプリマ」

160722 「ハンナ・アーレント」を撮ったマルガレーテ・フォン・トロッタの監督作品。原題:DIE ABHANDENE WELT 英語タイトルはTHE MISPLACED WORLD(多分、同じ意味) 父親が偶然ネットで見た著名なオペラ歌手が、1年前に死んだ母親にそっくりだから、出演…

「ブルックリン」

160714 原題もBROOKLYN アイルランド・イギリス・カナダ合作 112分 監督:ジョン・クローリー(47歳、アイルランド出身、「BOY A」2007) 1950年初頭、憧れより不安いっぱいで故郷のアイルランドからたどり着いた新天地アメリカ。身元引受人の神父の世話で、…

「帰ってきたヒトラー」

160713 原題:ER IST WIEDER DA 独 116分 脚本・監督:ダーヴィト・ヴネント(39歳、これが初の日本公開作品。監督と脚本を半々ぐらいずつ手がけている) まさかこのような映画がドイツで作られとは思わなかった。何せあの国では、”ヒトラー”は禁句、タブ…

「疑惑のチャンピオン」

160711 原題:The Program イギリス 103分 監督:スティーブン・フリアーズ(英、'41生まれ、「あなたを抱きしめる日まで」 (2013) あるスポーツ選手のドーピングを扱った話。日本ではさほど知られていないが、ロードレースでは世界最高峰と言われるツール・…

FAKE

160705 撮影・監督:森達也 早くも、”そう言えば、そんな事件、あったな”と思えるほど、急速に記憶から遠ざかろうとしているが、まだ3年も経っていない。愚亭もまんまと騙された口。わざわざミューザ川崎へ、大友直人が振る東京交響楽団の演奏で、彼の作品…

「ダーク・プレイス」

160628 原題も:DARK PLACES 英・仏・米合作 113分 脚本・監督:ジル・パケ=ブランネール(41歳のフランス人、「サラの鍵」2010) アメリカの田舎町で母親と妹たちを惨殺され、一人残された、当時8歳のリビー(成人役はシャーリーズ・セロン)は、自分が事…

「二ツ星の料理人」

160624 原題:BURNT 101分 米 監督:ジョン・ウェルズ(「エデンより彼方に」、「8月の家族たち」など。製作総指揮が多く、監督作品は10本程度。) これまで数多くの料理や料理人を扱った作品を見ているが、本作は間違いなくベスト3以内に入る。ストーリ…

「10 クローヴァーフィールド・レーン」

160623 原題も:10 Cloverfield Lane 米 103分 監督:「 目が覚めると、見知らぬ部屋。身体中があちこちが痛む。腕には点滴の針が刺さり、右足にはギプスがはめられ、さらに鎖で支柱に固定されている。遠くにある自分のスマホをなんとか引き寄せるが、圏外。…

「マネーモンスター」

160622 原題もMoney Monster 米 95分 監督はジョディ・フォスターだが、長編劇場用としてはこれが4作目。女性監督が得意とするような内容ではないだけに、かなりの意外感。 最近やはりハリウッド製で「マネー・ショート」という作品もあったが、この所、現…

「シークレット・アイズ」

160615 原題:SECRET IN THEIR EYES 110分 米 脚本・監督:ビリー・レイ(「キャプテン・フィリップス」) 2009年公開のアルゼンチン映画「瞳の奥の秘密」のハリウッド版リメイク。この作品、見ているのだが7年前のことだから、実はあまり覚えていない。本…

「エクス・マキナ」

160614 原題も:EX MACHINA (英語ではGod from the machine。古代ギリシャ劇の終幕で、上方から機械仕掛けで舞台に降り、紛糾した事態を収拾する神の役割。作為的な大団円のこと)108分 イギリス映画 脚本・監督:アレックス・ガーランド(監督としては第1…

「エヴェレスト 神々の山嶺」

160610 上演期間終了間際に見ることになった。封切りの3月の時点では、予告編を見て、すっかり見る気になっていたのが、あまりに不評なので、今日まで見合わせていた。たまたま近所の小屋にかかっていたので、どの程度不出来なのか、つい確かめてみる気に。…

「サウスポー」

160607 原題も:SOUTHPAW (ギッチョは今や放送禁止用語らしいが、まさにこれに相当する、やや特殊な用語。主に野球、ボクシングで使用される)製作・監督:アントアーン・フークア ボクシングがテーマの作品、古今、数知れず。中にはレイジング・ブルやロッ…

「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」

160602 珍しいオランダ映画。原題:DE SURPRISE 原案・脚本・監督・製作:マイク・ファン・ディム 言語は母国語のほか、英語、フランス語、ドイツ語、そしてヒンディー語までかなりの頻度で出てくるという、こんがらがりそうな展開。 大富豪の主人公、ヤーコ…

「64(ロクヨン)前編」

160601 いい作品らしいことは分かっていたが、NHKのドラマで全部見ているので、見る気はほとんどなかったのだが、歩いて行ける映画館でやっているので、とうとう見てしまった。 ウーム、やはり見なくて正解だったかな。上記のように出演陣の豪華さには圧倒さ…

「海よりもまだ深く」

160531 これが是枝イズムというのか、なんということもない日常的な話を淡々と描くのみ。樹木希林を始め、出演者が実に上手い演技をすることには感心するが、映画の出来栄えとしては、物足りなさが残る。「えっ、これで終わり?!」という終わり方をする。 …

「エンド・オブ・キングダム」

160529 原題:London has fallen 監督:ババク・ナジャフィ(スェーデンの俊英ということだが、名前からしてイラク人)前作「エンド・オブ・ホワイトハウス」(Olympus has fallen)を撮ったアントワーヌ・フクアが当初監督として打診されたが、脚本が気に入…

「君がくれたグッドライフ」

160524 原題:HIN UND WEG ドイツ映画、95分 監督:クリスチャン・ジューベルト ドイツのある地方都市(撮影はヴィスバーデン)に住む仲良しサイクリスト・グループ。毎年、目的地を変えて、サイクリングを楽しんでいる。今回は、ハンネスとキキ夫妻の提案で…

「ヘイル、シーザー!」

160523 監督・脚本:ジョエルとイーサン・コーエン兄弟 予告編を見て、かなり期待して行ったのだが、不発。映画の出来栄えではなく、見る側に問題。こうした作品は、この作品がベースになっている事実が起きた50年代のアメリカ事情に詳しい人でないと、多…

「ボーダーライン」

160518 下のチラシには、「その善悪にボーダー(境界)はあるのか」というキャッチが見えるが、 原題は、単にSICARIO (シカーリオは西語と伊語で殺し屋のこと)。だが、この邦題はうまい! 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ(カナダ人、「灼熱の太陽」2010, 「プ…

「山河ノスタルジア」

160517 監督はジャ・ジャンクーだが、プロデューサーと音楽は日本人(市山尚三と半野喜弘) いい作品に出会えて、大満足。時代は、1999, 2014, 2025と、過去、現在、未来の設定、舞台は中国内陸部、上海、そしてメルボルン。離婚した夫婦と一人息子の姿を四…

「リップヴァンウィンクルの花嫁」

160516 原作・脚本・監督:岩井俊二 180分 ひたすら黒木華見たさに近所の映画館に行った。風変わりな作品だ。岩井俊二の作品はこれまで見たことがないが、やや判りにくい展開を得意とする人らしい。ただ3時間と長尺なのに、それをまったく見る者に感じさせ…

「マジカル・ガール」

160512原題もMAGICAL GIRLだが、スペインでは、下の宣伝チラシのように、LA NIÑA DE FUEGO (炎の娘)とも言われるらしい。あのスペインの巨匠、ペドロ・アルモドバルも「今世紀(と言ってもまだ16年だが)のスペインの天啓!」と賛辞を惜しまないほどよくで…

「待つ女たち」(仮題)@イタリア映画祭

160503 原題:L'attesa 上の二人が主人公。方や息子を、もう一人は恋人を待ち続ける、とは言うものの、わずか数日のお話。舞台はシチリア、ラグーサ近くの古い屋敷。まるで音のない世界に、ひっそりと物語は展開する。 恋人ジュゼッペに招かれたと言って、な…

「ルーム」

160502 原作・脚本:エマ・ドナヒュー、監督:レニー・アブラハムソン (原作者が脚本を手掛けるというのは、かなり稀有なことだろう) 主演のブリー・ラーソンが今年のアカデミー主演女優賞を取ったほか、様々の映画祭で、受賞、もしくはノミネートされた話…

「私と彼女」(仮題)@イタリア映画祭

160501 108分 最近も「母へ、」で改めてたっぷりその魅力を堪能したマルゲリータ・ブイと、依然本国イタリアでは絶大な人気を誇るサブリーナ・フェリッリが共演するというだけでも、垂涎の作品!迷わずチケットを買っていた。 やや変わったテーマだが、期待…

「オレはどこへ行く?」

160430 原題:QUO VADO (無論、QUO VADISから)ちなみに邦題は仮題で、もし正式に輸入することになれば、違った邦題になるかもしれない。 今、イタリアでもっとも人気のある喜劇俳優、Checco Zalone(ケッコ・ザローネ)の原案及び主演。映画の中でもケッコ…

長い一日

160429 昭和の日の今日は、行事予定がぎっしり。えらく長い一日になった。まずは今日が初日のイタリア映画祭へ。今年もこの季節になったのだ。オープニングはこの作品。#32 開映前に監督のラウラ・ビスプリが挨拶。 えらく若い女流監督で、ちょっとした驚き…

「レヴェナント 蘇りし者」

160425 原題も:THE REVENANT (仏語由来、動詞 revenirから)製作・脚本・監督:アレハンドロ・イニャリトゥ(昨年の「バードマン」に続き、アカデミー監督賞、2年連続受賞の快挙。) 19世紀前半のアメリカ北西部、毛皮集めが目的の狩猟人たちと先住民た…

「オマールの壁」

160422 原題:OMAR 97分 パレスティナ映画 監督:ハニ・アブ・アサド 滅多に見る機会がないパレスティナ映画。 日常の生活圏を8mはあろうかという高い壁で延々実に40km(予定は700km)に渡って分断されているパレスティナの若者の姿を、鋭い視線で描く社会派…

「スポットライト 世紀のスクープ」

160418 原題:SPOTLIGHT 米 128分 脚本・監督:トム・マッカーシー(彼の映画人生はほとんどが出演者としてだが、最近は監督業が主流に。「扉を叩く人」(2007)以来、本作が4作目だから、大したものだ)製作及び製作総指揮に名を連ねる人物が13人というの…

「木靴の樹」

160413 原題:L'ALBERO DEGLI ZOCCOLI(邦題はこの直訳。本来は樹でなく一本の木だから、木とすべきところをあえて樹に)1978年、イタリア 187分 出演こそしていないが、脚本、監督、撮影、すべてエルマンノ・オルミ一人でやっている。この後、「ジョヴァンニ…

「さざなみ」

160411 原題:45 Years 英、95分、監督:アンドリュー・ヘイ イギリスの片田舎、結婚45年目を迎える老夫婦。愛犬一頭と仲睦まじく、平穏な日々。そんな二人の心を、ある日届けられた一通の手紙がかき乱す。さざなみにも似て、妻の心は凪ぎることはない。 …

「砂上の法廷」

160406 原題:The Whole Truth (真実のすべて)94分、米、監督:コートニー・ハント(2008の名作「フローズン・リバー」の監督が女性とは知らなかった!) 典型的なアメリカ製法廷ドラマ。94分、まったく飽きることなくスクリーンに釘付け。上にあるように…

「最愛の子」

160404 原題:「親愛的」英語のタイトル DEAREST 中国/香港 130分 中国が抱える問題の一端を見事なまでにあぶり出す秀作。一人っ子政策、離婚問題、幼児誘拐、幼児売買など、わが国ではありえない、極めて過酷で、現代的な問題を扱う、実話を基にした社会派…

「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」

160330 つい最近見たばかりのカンバーバッチ主演作「シャーロック、忌まわしき花嫁」が、分かりにくく、見終わった後味がかなり悪かったので、口直しに本作を観る気に。 耳は遠くなり、目も天眼鏡が頼り、記憶力もガタ落ちで、相手の名前が覚えられず、カフ…

「つむぐもの」

160329 いつも聞いているラジオ番組で、大竹まことが絶賛するので、つい観る気になったが、まあまあいい映画だったかな。 脇役俳優の石倉三郎が主演というのがいいね。見るからに頑固で寡黙な人物だけに、ただひたすら紙を漉く作業に没頭する、この役には彼…

「マネー・ショート 華麗なる大逆転」

160322 原題:THE BIG SHORT (空売りのこと。邦題はあまりに陳腐!)米 130分 (ちょっと長すぎ)監督:アダム・マッケイ(監督としては、日本公開はこれが2作目。これまでは製作者としての関わりが多いが、あまり目立った作品はない)これまた実話に基づ…

「リリーのすべて」

160321 原題:THE DANISH GIRL 英・独・米合作 120分 監督:トム・フーパー(「英国王のスピーチ」、「レ・ミゼラブル」) こんなに哀しい作品とは思わなかった。途中からかなり泣けてくる。最近多いが、これもまた実話をベースにした作品。 画家同士のカッ…

「偉大なるマルグリット」

160317 原題:MARGUERITTE 仏、129分 監督・脚本:グザビエ・ジャノリ 1920年、パリ郊外の豪邸。デュモン男爵夫人、マルグリット(カトリーヌ・フロ)が、自宅で開いたチャリティー音楽会で前座の後、にぎにぎしく登場。コロラトゥーラの中でも最難関とされ…

「母よ、」

160314 原題:Mia Madre (私の母)、伊・仏合作,107分、原案・脚本・監督・出演:ナンニ・モレッティ 自分の母親をおくった時の自らの体験をベースに、創った作品。母親が余命いくばくもない中、当時「ローマ法王の休日」の撮影中だったモレッティ監督の思…

「シャーロック 忌まわしき花嫁」

160309 原題もSHERLOCK THE ABOMINABLE BRIDE 英 90分(意外に短い)、監督:ダグラス・マッキノン、製作総指揮、脚本、出演:マーク・ゲイティス 海外での評価がメチャクチャ高いのだが、本作は、もともとBBCがテレビ用に作っている今のシリーズ(なんと時…